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2013年5月 3日 (金)

憲法記念日にちなんで 三苫民雄

30年くらい前は憲法改正を口にすると、それだけで保守反動のレッテルを貼られたものですが、その当時から比べると、最近は憲法改正自体が話題にされるようになってきたのですから、日本国憲法を取り巻く空気もずいぶん変わってきた気がします。

この憲法をめぐっては、護憲派の立場はそれが人類の理想が表現された崇高なものだと考えている(中学・高校教育の標準的立場ですし)のに対して、改憲派は占領軍によって「押し付けられた」憲法だとして「改正」を主張しているというのが、対立する陣営の基本的な考え方かと思われます。

本日も各地で護憲団体と改憲団体がそれぞれに集会を開催しているはずですが、どちらにもくみせずに自宅でこんな文章を綴っていると、両陣営から蛇蝎のように嫌われることでしょうけれど、端から見ている限り、どうやら両者が折り合うところはまったくないように見えます。

しかし、憲法についての論議を深めるべきだという点において両陣営に異存がないとすると(互いに相手を仇敵とみて排除すべしとするなら別ですが)、この対立する陣営が互いに論点を整理し、話し合う機会を設けるべきだろうと考えます。

まあ、人は頭に血が上っているうちはそんなことはできないでしょうけれど、もしも、われわれが苦手にしている本格的な議論というものが将来行われるとした場合に備えて、ここでいくつかの基本的な事実を確認しておきたいと思います。

1 現行憲法が20人程度の占領軍スタッフにより1週間で作られたこと。

 これは当時のベアテ・シロタ・ゴードンの証言からも明らかです。

2 したがって、かなりの急ごしらえのため、近代市民社会の崇高な理想が書かれていると言えば言えますが、現行憲法はいろいろな国の基本法や条約のつぎはぎにも見えます。例えば憲法9条前段の表現のように、パリ不戦条約1条をそのまま借用してきたところがあり、これが後段との解釈で問題を起こしたりします。

3 この憲法が日本の主権が回復していない米軍占領統治下に制定されたこと。

 いくら内容が崇高だからといっても国家が主権を回復してからあらためて憲法を制定しないと筋が通りません。この手続きをしっかりしないと近代市民国家とは言えないことを押さえておく必要があります。護憲派の立場でも現行憲法を改めて制定し直すべきだという主張はあっていいと思います。

4 現行憲法が手続き的に無効だとすれば、「憲法改正」というのはあくまで大日本帝国憲法の改正であるべきでしょう。この憲法を時代に合わせて改正すると、形の上ではずいぶんすっきりとした近代憲法ができることでしょう。しかし大日本帝国憲法でも、プロイセン憲法の影響を受けています。近代西洋文化がいろいろと問題を引き起こしてきたことを考えると、これも理想的な憲法にはなりそうにありません。

5 そこで、もっと日本の伝統的法意識に即した基本法が改めて考えられてもいいと思います。何よりもまずは聖徳太子の十七条の憲法です。

憲法改正を言うなら、実はここからではないでしょうか。これでは内容の多くは役人心得のようなものではないかという批判もあるでしょう。しかし、今日の官僚がこのとおりに仕事をしてくれたら、日本の抱える問題のほとんどが解決してしまうのではないでしょうか。

それはともかく、これに肉付けをする必要は当然あります。その際の参考になるのがこれです。

6 十七条憲法に加えて、わが国固有の基本法として検討すべきなのが、貞永式目(関東後成敗式目)です。

貞永式目は鎌倉時代の慣習を集大成したものですが、室町、江戸を通じて、幕府の基本法としての役割を果たしてきました。かの穂積陳重が貞永式目を集めて研究していたことは知られています。男女同権思想なんかは占領軍に言われなくても、ここに明記されています。

以上本気で国民の憲法を作ろうと思うのでしたら、護憲派の人も改憲派の人もぜひご一考いただきたいポイントを挙げさせていただきました。それぞれリンクを張っておきましたので、この連休中にでもお目通しいただければと思います。

ちなみに私の立場は、現在のところ、いっそのこと成文憲法をなしですましてはどうかという「廃憲論」に傾いています。もちろん、それはそれで大日本帝国憲法を廃止するという手続きは必要ですが。

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コメント

現行憲法は今の時代に合っていませんね。現行憲法も、明治憲法も土台にせず、日本人自身の手による「自主憲法」の制定が必要です。
憲法問題がタブー視されず、普通に議論されるようになってきたことに時代の流れを感じます。大いに議論をし、日本の安全と財産を守れる国家にしていきたいものです。

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