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2013年6月 6日 (木)

月刊『リベラルタイム』2013年1月号 日高義樹氏論考  榊 博文

2013510日のネット論壇の中で、私が要約を紹介させていただいた日高義樹氏の論考のすべてを、月刊『リベラルタイム』誌の許可を頂きましたので以下に掲載いたします。これで日高氏の意図が皆様に伝わるものと思います。日高義樹氏及び『リベラルタイム』誌編集長、そして佐藤由佳氏に感謝いたします。

 

 

 

月刊『リベラルタイム』20131月号

連載「THE POWER OF U.S.A 81

日高義樹◎ハドソン研究所主席研究員

 

 

タブーとなった世界の「安全と秩序」

 

 アメリカはもはや後戻りできない。世界の指導的な大国としての役割を担う国に戻ることはできない。自分達のことだけしか考えず、世界のことには全く無関心の黒人、ヒスパニックそれに政府支給の食料クーポンで暮らす人々の国になってしまったからだ。

「統計的に見ると、この十数年間、アメリカでは、大統領選挙の行われる四年ごとに白人が二%ずつ減っている」

 友人のジャーナリストがこういっているが、バラク・オバマ大統領の再選は、アメリカの人口構成が、大きく変わりつつあることをはっきり示した。白人が減り、逆に黒人とヒスパニック系、そしてアジア系アメリカ人が増えた。この人々が投票場に押しかけオバマ再選を実現させた。

 今度の選挙では、バージニア、オハイオ、フロリダ、コロラドのあわせて六十九の選挙人をロムニー候補が獲得していれば「強いアメリカ」づくりを主張する共和党政権が成立し、世界の指導大国としての立場を維持する政治が続いたはずだった。ところが、オハイオ、フロリダの二州は、五〇%という、実際には過半数ではない支持でオバマ大統領がとり、バージニア、コロラドの二州では五一%とほんのわずかな差でやはりオバマ大統領が獲得してしまった。

 この事実から懸念されるのは、四年後の二〇一六年の大統領選挙である。さらに二%ないし三%、白人が減って、黒人、ヒスパニック系、アジア系、さらには政府の恩恵で食べていこうという人が、増えているに違いないからだ。

 このままいけばアメリカは、国民が自分達だけのことを考え、政府が援助とひきかえにあらゆることに介入する、社会主義的な国になってしまう。

 その結果起きてくることは明確である。

 中国はアメリカをますます馬鹿にして自分勝手なことをやる。ロシアやインド、パキスタンは核兵器を手に世界政治をかきまわそうとする。北朝鮮とイランも核兵器をふりかざして、国際社会を脅しにかかる。

 日米安保条約にもとづいて、国の安全の全てをアメリカに頼っている日本は、国家の存立すら危うくなる。アメリカが自分達のことしか考えない国になれば、日米安保条約は全くの空文に過ぎなくなるからだ。

 今度のアメリカ大統領選挙の結果について、世論機関が様々な統計をとったが、その中に次のような統計結果があった。

「オバマ大統領に投票した黒人、ヒスパニック、社会福祉費で暮らしている人々の七五%は、イギリスやロンドンがどこにあるか知らない」

 これが事実だとすれば、オバマ大統領に投票したアメリカ人の九九%は、日本がどこにあるか地図を見せても示すことはできないだろう。日米安保条約についても、まったく知らないに違いない。

 今回の選挙ではアメリカの新聞やテレビが、まさにオバマ陣営の一員となって、共和党のロムニー候補と、超大国としてのアメリカの立場を批判し続けた。

 日本のマスコミが平和ボケしているのと同じように、アメリカのマスコミもまた、世界の安全と秩序は、アメリカ国民とは関わりのないタブーであるかのように扱うようになった。アメリカはもはや世界の指導国に戻ることはできない。

 

 

 

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