2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ

« 紫陽花と同じ時期に咲く秋桜    榊 博文 | トップページ | 月刊『リベラルタイム』2013年1月号 日高義樹氏論考  榊 博文 »

2013年6月 2日 (日)

日本が核抑止力をもつ意味   Prof. Dr. Hilobumi SAKAKI

今日は、日本の核保有について私の見解を述べたいと思います。

まず、日本が
核を保有したと仮定しましょう。しかし、それだけでは不十分で、それを相手国に運ぶ手段を日本は持っていません。優れた宇宙ロケットは持っていますが、ICBMは言うに及ばず、1000キロ、2000キロメートル先に落とすための弾道ミサイルを持っておらず、核搭載できる戦略爆撃機も持っていません。原子力潜水艦は音も静かで探知されにくく、核搭載した原子力潜水艦を数隻も持てば非常に強力な抑止力となりますが、原子力潜水艦も日本は持っていません。その気になればいつでも持てるにもかかわらずです。ついでに言えば、空母も持っていません。どこかで聞いた話ですが、日本のような経済大国・技術大国はそれなりの備えをしなければなりません。貧しい家には泥棒も入りませんが、豊かな家には泥棒が侵入しようと機会をうかがっていますので防御もしっかりしないといけないのと同じです。

これらを日本が持っていないのは、憲法の制約があるからです。戦力不保持、戦争放棄を謳った現行憲法では敵地攻撃が出来ないのみならず、憲法の文言から厳密に憲法解釈するならば、自衛のための戦争も出来ません。ですから、現行憲法は「話し合いましょう。それが嫌ならどうぞ侵略して下さい。あなたの国の植民地なり、領土なり、いかようにも好きにして下さい」と言っているのです。

 

中国が、尖閣近辺に船を出現させるようになったのは大分以前のことですが、

 

サッチャー元首相はそれを見て、「日本ってなんてのんきな国なの!と言いました。

 

それが普通の国の普通の首相の国際感覚です。しかし、憲法の制約上、日本は何も手出しできないのです。「領海から出て行って下さい」と言うことしかできません。

 

相手国からしてみれば、「日本はせいぜい自衛のための地域戦闘(戦争ではありません)しかできず、自分の国に攻めてくることはない」のですから、何と攻めやすい国でしょう。現行憲法は「日本を攻めて下さい」と言っているのと同じです。こんな変な国は日本以外にはありません。実際には、日本の通常戦闘力は、現時点ではかなりのものがありますが、このパワーバランスが崩れた時戦争になり、日本が現状のままですと日本はまた敗戦国になります。

 

大東亜戦争で日本が負けた、それも大敗したにもかかわらず、日本では「敗戦」と言わず、「終戦」と言います。負けたとは思いたくない気持ちからでしょうけれども、正確に敗戦と言うべきだと思います。敗戦と言えば悔しさも生じるでしょうし、負けた原因の分析もするでしょう。終戦と言うから、何の分析もすることもなく、すべてがただ単に通り過ぎただけになってしまいます。しかし、本当に負けた訳ではありません。極東軍事裁判(東京裁判)において、アメリカは天皇の戦争責任を追及することが出来ず、天皇制の存続を認めざるを得なかったのです。

 

私は、政治学者でもなく、憲法学者でもなく、社会心理学者であり、態度変容研究者なのですが、日本が大東亜戦争で何故敗れたのか知りたくて、いろいろと調べました。通常は、日本はアメリカの物量に負けた、ということになっていますが、私は別のところに最大の原因があると思っています。それは又別の機会に触れることにして、とにかく、

人間とは戦争が大好きな種

ですから、いつでもどこでも戦争が起きると考えておくべきです。そして、次の戦争に巻き込まれないために、そして、もし巻き込まれた時負けないために、何が必要か備えをしておくべきです。

 

このような憲法、私はこれを亡国基本法と呼びますが、これを被占領地日本に押し付けたのはアメリカです。アメリカはそこまでの権限を持っていないにもかかわらず、日本弱体化のためにそれを押し付けました。大東亜戦争を経験したアメリカは日本人の大和魂が本当に怖かったのです。日本人の大和魂復活を恐れて、アメリカは今でも日本弱体化政策を維持しています。物理的にも、精神的にも、日本を弱いままでいさせたいのです。「日米安保」とは、日本を弱いままにさせておくための条約であり、アメリカのための条約であると言っても過言ではありません。

 

戦勝国アメリカが作った日本の歴史認識。ここをつつくと日本はおとなしくなるということを知った中国と韓国は、何度でもここをつついてき、日本は戦後90回近く公式謝罪をしています。つい最近も、阿倍首相や小野寺防衛相が公式に謝罪をしました。ドイツに謝罪しろと何十回も言ったらドイツ人は怒り出し、又軍国主義に走るかもしれません。アメリカはドイツも骨抜きにしようとしましたが、ドイツ人は日本人程には骨抜きにされませんでした。中国は日本の謝罪を何度も求めてきましたが、そうであるなら、イギリスに対してはその何十倍も謝罪しろと言うべきなのです。

 

国連に、適国条項というものがあり、日本とドイツは今でも敵国です。この敵国条項を無くそうという動きがかつてありましたが、それに最も反対したのはなんと日本の同盟の相手国、アメリカだったのです。国連では、日本とドイツは今でも敵国であり、それ故常任理事国にもなれないのです。話はそれますが、国連の常任理事国の拒否権とは何と民主主義に反した規則でしょう。そのような規則など即刻廃止すべきですが、常任理事国はすべて核保有国ですので、どの国も言い出せません。しかも、常任理事国はずっと固定したままです。このような国連は改革すべきですし、それが無理なら日本、ドイツ、インド、ブラジルなどが中心となって第2の国連を作るのがよいでしょう。

 

しかし、世界情勢はその後大分変化してきました。アメリカの衰退と中国の台頭です。ヨーロッパもかつての勢いはありません。今、最もきな臭い地域は東アジアです。いつ、何が起きてもおかしくありません。アメリカは中東から撤退し、出来ればアジアからも撤退したいと考えていますが、19世紀的拡大志向をもつ中国の台頭がアメリカのアジア撤退を阻んでいます。中国の野望、即ち中国による中国式の世界のグローバル化は決して成功することはありません。何故なら、歴史がそれを証明しているからです。中国は歴史に学び、その前近代的な野望を捨て去った方がはるかに中国の国益にかなっています。

 

学ぶべき歴史とは、ごく簡単に言いますと、第1に、ソ連による世界の社会主義化、プロレタリアート化の失敗、第2に、大日本帝国による大東亜共栄圏構築の失敗、第3に、民主主義の名を借りたアメリカ帝国主義普遍化の失敗、そして第4に、EU諸国統一の失敗(の可能性大)です。これらの国々は、非常に大きな犠牲を払って、しかも失敗しているのです。

 

ヨーロッパやアメリカの政治家や知識人で、日本や東アジア情勢を良く知っている人は、「日本が核武装をすれば東アジアは安定する」と言っています。安倍首相は「日本が強くなることはアメリカの国益になる」とオバマ大統領に言いました。その通りなのです。この考えをもっと強く打ち出し、「日本はアメリカを敵視することはなく、日本自ら戦争を起こすことはない」と、時間をかけてアメリカを納得させる必要があります。

 

憲法改正によって日本の国家主権は回復し、核抑止力保持によってはじめて「日本の平和」が保証されます。

 

その過程においても、そしてその後も、日米同盟を堅持しておればよいのです。世界のパワーポリテイックスを考慮するならば、「日本核武装」よりも、「日本非核武装」の方がはるかに大きな問題です。日本の平和及びアジアの平和を望むなら、日本は核を持つ方がよいのです。人間の本質や国際政治の本質を知らない人が、平和憲法護持、そして日本非核武装を主張するのだと思います。きれいごとを言っても通らないのが国際社会の現実です。

 

結論を急ぎ過ぎましたが、「核のシェア」のこともあり、また改めて触れたいと思います。

« 紫陽花と同じ時期に咲く秋桜    榊 博文 | トップページ | 月刊『リベラルタイム』2013年1月号 日高義樹氏論考  榊 博文 »

時事」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 日本が核抑止力をもつ意味   Prof. Dr. Hilobumi SAKAKI:

« 紫陽花と同じ時期に咲く秋桜    榊 博文 | トップページ | 月刊『リベラルタイム』2013年1月号 日高義樹氏論考  榊 博文 »

最近のトラックバック