野矢茂樹『論理トレーニング101題』
名著『論理トレーニング』の問題集。101題は解きごたえがありました。接続詞の使い方から始まって、最後は質問や批判ができるようになるまで実にうまく構成されています。最近の大学生はゆとり教育の成果のため、知識がないだけでなく、うまく言葉を使うことができない(先生もそうですが)と言われていますが、それなら後から訓練するしかありません(先生もね)。この本はうまく使えば、かなり効き目がありそうです。本書が最後に「論理トレーニングの成果は、親、兄弟、友人、恋人、そしてとりわけ配偶者に対して無分別に発揮してはいけない」(148頁)という注意書きで締めくくられているのはなかなか味わいがあります。問題として採用されている文章には論理的に破綻を来しているつまらないものもあり、そこを読み取る訓練でもあるのですが、そんなくだらない文章を書く著者はどこのどいつだ、という疑問にも巻末の出典一覧が答えてくれていて、二度楽しめます。セクハラで訴えられた心理学者なんかの文章もありますが、やっぱりヘンです。この論理性のなさがセクハラにつながるかどうかは不明です。
(産業図書2001年2000円+税)
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