リトヴァーン・ジェルジュ編『1956年のハンガリー革命』
編者のリトヴァーンは私の留学時代の恩師の一人です。だからというわけではありませんが、いい本です。1956年事件についての基本的情報がコンパクトにまとめられています。参考文献紹介も充実していて、これから研究しようとする人にとって必読の基本書となることでしょう。
今年で事件からちょうど50年ということで、先日はハンガリー大使の講演を聴いたところです。ようやく「革命」であったというところに公式に落ち着いたようです。ま、この事件はあと50年ほどたってはじめて歴史らしくなってくることでしょう。利害関係者がみんな亡くなった後でようやく歴史家の出番となるのではないでしょうか。
個人的には当時の国務大臣で最後まで一人で国会議事堂に残っていたビボー・イシュトヴァーンの正確な政治的判断と思想が多少なりとも紹介されていてよかったと感じています。彼の声明文も翻訳されています(125ー127頁)。やっぱり当時の思想家の中でビボーが一番光っていると思います。私もいずれは彼の仕事を少しずつ紹介していくつもりです。
(田代文雄訳現代思潮社2006年2,800円+税)
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