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2007年5月28日 (月)

原田尚彦『〈新版〉地方自治の法としくみ』

 後期の授業の予習をしていて、遅ればせながら、この本があることに気がついたので読みました。ネットでは「地方自治法」で検索に引っかからなかったので、入手が遅れましたが、今のうちに読んでおいてよかったと思います。
 この分野は役人の手による解説が幅をきかせているので、学者の立場からの理論的な考察は新鮮に感じます。『行政法要論』の著者らしく、本書も言いたいことを言っている本で、ときにかなり革新的で(おそらく、ご本人は中道のつもりでしょうが、そのあたりが法学者の一筋縄ではいかないところでしょう)、各方面に刺激的な法解釈がコンパクトに示されています。中でも平成11年の法改正以来の一連の流れが、実は中央集権化の強化につながっているということを、しっかりと指摘しているところはさすがだと感じました(42頁)。結構「熱い」本です。
 『行政法要論』のように、具体的な事例を挙げた「研究課題」が載せてあるとありがたかったのですが、そこまで言ったら無い物ねだりでしょうね。

(学陽書房2005年改訂版2100円+税)

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