金子郁容『新版 コミュニティ・ソリューション』
このところ更新するのが追いつかなくて、読んだ本をリュックに入れて持ち歩いています。忙しくてなかなか書けません。リュックだけがだんだん重くなっていきます。春休みなのに、毎日出勤しているからです。気がついたら明日から通常出勤で、何のことはありません。春休みはついにゼロ日でした。
この状況を自分では「名ばかり管理職」かと思っていたのですが、教務主任なので管理職ではありませんでした(部下もいませんしね)。しかし、よく考えてみたら、教員でもあったので、さしづめ「名ばかり大学教員」です。しかし、実態に合わせて事務職員になるというのもかなわないので、このままの状態が続くことになるでしょう(大学が倒れなければですが)。
実は今日でその教務主任の任期が切れるのですが、今後のことについて今の今まで学長からも人事部からも何の打診もありません。このまま任期切れならどんなに嬉しいことでしょう。ま、どうせ「すみません、忘れてました。あと2年お願いします」って感じで人事部長あたりから電話があるのでしょう。せめてもう少し大学でも研究できる環境になるといいんですが。研究室に行く時間がほとんどないので、昨年から本はほとんど自宅に持って帰っています。
というわけで本が読めるのは往復2時間の電車の中だけですが、目が覚めている限りは1〜2冊読めてしまいます。問題は先に言ったように、このブログを更新する時間がないことで、翻訳や原稿を抱えていると本だけがたまっていきます。今数えてみたら5冊ほどたまってしまってどうしようかと思っています。ま、とにかく暇を見て1冊ずつ更新するしかなさそうです。
前振りが長くなりました。本書は人間集団の自発的な底力をどうやって社会問題の解決に用いるかということが、実に具体的に書かれています。リナックスやケアセンター、あるいは有機野菜の認証制度(偽物が多いんですね)やコミュニティ・スクールがそれぞれに効果を上げていることが示されていて、明るい気持ちにさせられます。みんなそれぞれに「なかなかやるな」という感じです。
なお、冒頭に挙げられていたオルフェウス室内管弦楽団は、このボランタリーな組織の強みを活かした独特の音楽を演奏するようです。指揮者が統率するシンフォニーではなく、団員の自発性の上に成り立つアンサンブル=ポリフォニーらしいのです。近々CDを探してきて聴いてみるつもりです。
(岩波書店2006年2300円+税)

