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2008年5月29日 (木)

本山博『超感覚的なものとその世界―宗教的経験の世界―』

 本書がユネスコ哲学部門優良推薦図書になっているのももっともです。著者がわが国であまり知られていないのは、わが国の状況が良くないからです。それでも最近はこの種の問題については多少なりとも理解者が増えてきているのではないかと思います。
 それはともかく、具体的に宗教的経験の世界がこれだけ具体的かつ何の奇を衒うでもなく淡々と理論的に述べられているのは、驚くべきことです。私にとっては未知の世界を案内してくれる本でもありますが、同時に、今までまともに考えずに放っておいた自分自身の非合理的超常的な経験を、無理に押さえ込む必要がないことにも気づかされ、ほっとさせられるところがあります。
 将来自分がヨガや座禅に取り組んで、その道を究めるといったことはたぶんないと思いますが、こうしたことを「わかっている」人がいるというだけでも、ありがたいことだと思います。いずれにしても、こうした問題について、今後とも自分の感性を閉じないようにしておくことが必要だろうと思います。

(平成2年宗教心理出版3000円)

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