土屋賢二『簡単に断れない。』
古書店で100円で見つけたので、早速買ってきました。
相変わらず好調なギャグ満載です。
それにしても週刊誌の連載とはいえ、よくもまあこれだけ次から次にギャグを繰り出せるものです。どうでもいいような脱力系の笑いですが、そうそう考えつくものではないのも確かです。書こうと思って書けるものではないので、これは確かに才能と努力のなせる技なのでしょう。しかし、これを書くために努力している著者の姿というのも何だか可笑しくなります。
その点で、前書きに「内容のないことを書き連ねて一冊にする苦労を評価していただければ幸いである」と書かれているのは半分本気かもしれません。
とりわけ、妻や助手との会話が出てくると破格に面白く、その絶妙のやりとりが笑わせてくれます。論理とイメージが暴走するのにとりわけ対話形式は向いているように思います。
ただ電車の中で読むのは吹き出すのを押さえなければならないので、なかなか大変です。使用上の注意でも付けておくといいかも。
思うに、こういうギャグを頭に置きながら論理哲学をやるというのは、本当は大事なことなのかもしれません。著者のこのエッセーと専門はやっぱり無関係ではないと思いますので、専門の本もいずれ読んでみるつもりです。
もっとも、本書には論理哲学のような難し話は一切出てきませんので、念のため。
(文藝春秋2004年1300円+税)
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