倉橋透・小林正宏『サブプライム問題の正しい考え方』
信用のない債権を証券化して販売することで、世界中にインチキをばらまいた手法が正確に描き出されています。昨年からの一連の事態を事実に即してしっかり理解したい人にとっては必読書だろうと思います。
ただ、書き方があっさりしているので、ちょっと記憶に残りにくい部分もあります。真面目な良い本の宿命かもしれません。
わが国の住宅ローンのことについても述べてあり、やはり、この種の長期ローンは固定金利でなくては危険だという指摘がなされていて、なるほどと思わされます。あのアメリカですら固定金利が一般的だとのことですから、心配になってきます。自分のうちのローンは何だったかなあ。ちょっと気になるところですが、怖くて家内にはまだ事実を確認していません。固定金利のはずなんですが、違ったらいろいろと対策を考えた方が良さそうです。
わが国民はまだまだ人が良すぎて政府を信じすぎるきらいがありそうです。お上が好きですもんね、結局。舶来品も昔から好きですから、明治時代に国家主導で西洋文明が入ってきたときにはさぞかしウケたことでしょう。この傾向は表面的な文物に限られたものだと思っているうちに、日本的なものというのも見えにくくなってしまいましたが、外圧に右往左往するところだけは一貫しているようです。
(中公新書2008年740円+税)
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- ドイツ語で読む珠玉の短編(2026.06.23)
- 山本七平『小林秀雄の流儀』(2019.07.28)
- 田中圭一『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』(2017.02.20)
- 天外伺朗『宇宙の根っこにつながる生き方 そのしくみを知れば人生が変わる』(2017.02.19)
- 柴田昌治『「できる人」が会社を滅ぼす』(2016.12.30)
この記事へのコメントは終了しました。


コメント