日下公人『独走する日本 精神から見た現在と未来』
日下氏のオリジナリティ全開の本です。日本文化と日本精神がユニークだとはしばしば言われることですが、日本の思想こそが世界の先端を行っているという風に言うのは著者だけかもしれません。
著者によれば、日本は外国よりも百年進んでいて、世界最高の住み心地の信頼社会を築き上げてきたということになります。こういう見方は極論かもしれませんが、欧米崇拝型知識人には完全に欠けている重要な論点を含んでいます。
根本的な事実の指摘を積み重ねて、なおかつ実にわかりやすい議論を組み立てる著者の手腕にはいつもながら感心させられます。
金を貸す国は孤立し、軍事大国化するという指摘も印象的でした。金の貸し手がつぶれてくれると債務国は喜びますからね。
それにしても国際金融論の背景となっている事実をこれだけはっきりと指摘してくれる人も少ないと思います。
本当にいろいろと教えられると同時に、勇気を与えてくれる本です。
(PHP研究所2007年1,500円+税)
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