高山正之『日本人が勇気と自信を持つ本 朝日新聞の報道を正せば明るくなる』
副題通りの本です。朝日は独善的なだけではなく、とりわけ歴史に関しては不勉強で捏造記事が少なくないことがよくわかります。著者は新聞記者だったにしては珍しく、並外れた勉強家である上に、情報のポイントを正確につかみだして見せてくれるところが、単純な秀才にはできないところです。
以下、朝日新聞が伝えない事実を列挙してみます。
・2002年日韓共催ワールドカップサッカー大会において、韓国が「審判員をカネで買収したことによる意図的な誤判定」の存在をFIFAが認めたこと。
・世田谷の一家四人殺害事件において、犯人は指紋をたくさん残していったため、その他の有力な手がかりもあり韓国に捜査協力を求めたが、拒否されたこと。
・拉致被害者の有本恵子さんのご両親が、生存情報が寄せられた手紙を持って社民党の土井たか子事務所に相談したら、その2ヶ月後に金正日は拉致を認め、有本恵子さんと夫の同じく拉致被害者石岡亨さんと娘二人が石炭ガスの中毒で死んだことが知らされたこと。
というような事実です。ただしこうしたことは産経新聞にも載っていないので、しばしば記者クラブでの談合に基づいて同じ記事が書かれていることがわかります。新聞記者も同業者共同体の中で役人化して久しいのでこんなことになるのでしょう。
このほか驚かされた指摘は、シドニーオリンピックの開会式で踊っていた先住民アボリジニが体を黒く塗った白人で、本物のアボリジニは「私たちを滅ぼさないで」と会場の外で座り込み抗議をしていたこと、また、かつての外交官試験は情実任用がまかり通っていたことなどです。
後者の件では、祖父以来3代続けて外交官だったペルーの元日本大使なんて人の情けなさが偲ばれますが、事実がわかると納得できる情報というのは結構あるもので、本書はほかにもそうしたポイントを押さえた指摘がたくさんあります。
やはりジャーナリストというからにはこうでなくては。
(2007年テーミス1,000円+税)
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