高山正之『「モンスター新聞」が日本を滅ぼす』
朝日をはじめ各紙がいかに事実をねじ曲げて報道しているかが、これでもかと証拠を示して書かれています。確かに、誰かが指摘してくれない限り、昨年のアメリカ下院議会でのマイク・ホンダ議員による慰安婦非難決議が、定足数をはるかに下回るたったの10人による「全会一致」で採択されたことなんか、ほとんどの人が知らないままで終わってしまいます。
また、かつて三国軍事同盟を結んでいたはずのイタリアが戦後にいけしゃあしゃあと連合国の一員として日本から戦時賠償金をせしめていたというのも「へぇー」という話です。これって支払う側としては少しでも抵抗したんでしょうかね。
また、フランクリン・ルーズベルトの露骨な人種差別的反日感情は書簡として残されてもいるわけですが、その通り政策として着実に実行されてきたことにはさらに驚かされます。
著者はいつもながら複雑な歴史をコンパクトにまとめてわかりやすく書いてくれますので、本当に勉強になります。それにしても世界は改めて思うに悪人だらけです。その中で日本人がここまでお人好しで通ってきたのは幸運なことでもありますが、この行動パターンは急に改められるものでもないので、きっとこれからもこのまんまお人好しを続けていくことになるんでしょう。
それでも多少は事実を抑えておく必要があるでしょうから、本書を読んだ上で、なおかつお人好しとしての覚悟を決めるのも悪くないかと思います。
(PHP研究所2008年1,200円税別)
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