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2009年5月 9日 (土)

谷沢永一『人間力』

 この連休中は出版予定のハンガリー法思想史研究の校正に没頭していました。専門的な内容ですが、面白い本になりました。完成したらあらためてお知らせします。その校正の合間にちょぼちょぼと読んでいたのが本書です。「にんげんりき」と読みます。司馬遼太郎の小説に出てくる言葉だそうです。
 著者の本を読むと、必ず面白い本が紹介してあるので、何といっても読書欲が刺激されます。紹介されている本の中には、有名でも意外と読まれていないものがあって、絶賛されたりすると、読まずにはいられなくなります。積ん読状態だった本も新たに読む意欲をかき立てられます。新たに買わなくてすむので経済的です。アダム・スミスの国富論も未だに積ん読状態ですが、そんなに面白いなら読んでおこうかという気になります。
 本書の後半は特に司馬遼太郎について熱く語られていて、やっぱり『坂の上の雲』は読んでおかなきゃという気になりました。熱さということでは、土方歳三について書かれた『燃えよ剣』を小朝が高座で見事に語っていたのを思い出しました。昔森鴎外記念館で話をしたタクシーの運転手さんも司馬遼太郎の作品について熱く語っていました。どうやら人を熱くさせる作家のようです。
 このほかにシュンペーター『経済分析の歴史』、三宅雪嶺『同時代史』、『エリアーデ日記』が気になりました。しかしシュンペーターの本なんか全7巻です。大変な本を挙げてくれるものです。読み出したら面白くてやめられないとのことですが、大変そうです。

(2001年潮出版社1500円+税)

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