神田昌典監修『図解! あなたもいままでの10倍速く本が読める』
フォトリーディングという一種の速読法の解説です。ただし、これは一般的な速読法とは無意識の潜在記憶を活用する点でまったく違います。本書を読んで、その考え方と仕組みはなんとなく分かりましたが、実際に講習を受けないと、本だけでは身につかないようです。
ちなみに速読法は一般に活字を10~20字のまとまりでとらえながら読むというのが基本で、眼球のトレーニングによって次第に数行を一度にとらえることができるようになると、かなりのペースで本が読めるようになります。したがって、速読トレーニングにはたいてい眼球の運動トレーニングが含まれていて、何だか変な機械を用いてやると業者もあるようです。だいたい30万円くらいで1コースが修了するようです。
ところが、フォトリーディングは、ぼんやりと見開き頁全体を見ながら1秒に1頁のスピードで頁をめくったりするので、はたから見ると驚かれることになります。もっともこの作業はリーディング全体の一工程に過ぎず、独自の集中法やチャートの作成も必要です。ただ読むだけではなくて、結構手間がかかるのは意外でした。
これは単なる速読法ではなくて、要点をまとめたるトレーニングになり、たくさんの活字情報を処理する場合の武器になりそうです。おもしろいと思ったのはそうした思考法で、わかりやすい文章を自分で作成するときの方法につながると思います。本をその作り方から丸ごと頭に入れるということは、本を書くことのシミュレーションでもあるからです。ベストセラーを出すライターがしばしばこのフォトリーディングを実践しているというのは分かる気がします。
というわけで、私もいつかインストラクターの指導を受けてみたい気もしますが、だいたい一回の講習で10万円かかります。微妙な値段ですね。思いきって自己投資すると新たな世界が開けるでしょうか。考えておきます。
ところで、本書を読むのにはそんなに時間がかかりませんでしたが、この本だけではなく、教則本や技術指導の本あるいはスポーツのルールブックなどはフォトリーディングには向いていないように思います。小説なんかもそうでしょうね。使い方次第でしょう。
(フォレスト出版2005年1000円+税)
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