勝間和代『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』
勇気づけられる本です。彼女がどうやって勉強してきたか、そして今も勉強しているかということが具体的に公開されています。基本的に勉強は楽しくないと続かないのですが、これを楽しくするためにいろいろと環境面からお膳立てする(投資する)ところから実にしっかり考え抜かれ、工夫されています。著者のサービス精神は本当に行き届いていて感心させられます。参考文献も学習機材も具体的にウェブサイトまで記載されていて、読者がたどりやすくなっています。
「意志に頼らず仕組みで補えば勉強は必ず続けられますし、成果も出ます」(217頁)と言い切っているところがすごいと思います。なるほどそうでなければ、著者のように一年ちょっとの勉強で公認会計士試験に合格したりできないでしょう。著者の友人には独学1年とちょっとで司法試験に合格した人なんかがいるそうで、そのあたりは東大には少なからずいそうではあります。
しかし、勉強自体には王道はないというのも著者の強調するところで、基礎を大事にした、しっかりした勉強の姿勢が大切だと言います。ラクしてどうのこうのというものではないところが信頼できます。面白いのは、短期間で成果を出す人に共通するのは「辛抱強く、半年間、基礎力をつけることに集中できる」ということだそうです。
もっとも私は今後資格を取るような勉強はしないと思いますが、英語や速読についてはさらに自己研鑽を積みたいと思っていますので、やはりとても参考になりました。まあ、年収が上がることにはおそらく直結はしないでしょうが、英語でも本を書いて講義ができるくらいにはならなきゃ研究者も生き残っていけないご時世になりつつありますし。それに著書のマーケットが広がるというとらえ方をすると、ちょっと楽しくもなります。
英語学習に関しては、著者の勧める英語のオーディオブックは面白そうなので聴いてみたいと思います。『チーズはどこへ消えた』なんかが英語も易しいそうですので、手始めに入手してみましょう。『ザ・ゴール』なんかも話として面白いので、オーディオブックで聴くのは楽しいかもしれません。カーネギーの『人を動かす』もあったと思うので、また探してみます。
著者はこう言います。
「ブルーカラーの人が技術や体を鍛えるように、ホワイトカラーの人たちも、日夜、頭を鍛えないといけなくなりました。しかし、その頭の鍛え方、特にどうやって、わくわくしながら学ぶかというノウハウはまだ、うまく流通していません」(87頁)
だからこそ本書が売れているわけですが、確かにそれだけのことは書いてあります。
ただ、読者が本書を読んで感心しても、実践しないと意味はありません。こういうときは素直に著者の言うことをきいて努力しなきゃいけませんね。そうします。
(ディスカバー・トゥウェンティワン2007年1,500円+税)
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- ドイツ語で読む珠玉の短編(2026.06.23)
- 山本七平『小林秀雄の流儀』(2019.07.28)
- 田中圭一『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』(2017.02.20)
- 天外伺朗『宇宙の根っこにつながる生き方 そのしくみを知れば人生が変わる』(2017.02.19)
- 柴田昌治『「できる人」が会社を滅ぼす』(2016.12.30)
この記事へのコメントは終了しました。


コメント