日垣隆『「無駄な抵抗はよせ」はよせ』
先日高校の同窓会に行ってきました。全員50歳記念同窓会ということで、32年ぶりに会ったりすると、にわかには誰だかまったく分かりませんが、顔の真ん中あたりを見ていると忽然と思い出したりするのが不思議で、お互いにジジババになりかけていて大いに盛り上がりました。
中には18歳の時の記憶からすぐに特定できる人もいれば、着ぐるみを着たように太っていて「えーっ」て感じの人もいます。男性は太ると特にヤバい感じです。高校のとき体育会系で坊主頭が印象的だった連中は、今改めて坊主頭に近い髪型になっているので、一目で分かったりもしました。
それにしても、さすがに50歳というのは老いの入り口にいるのは確かで、10歳以上若く見える女性陣でも名刺を出したら老眼で読めなかったりします。同期の学年ですでに物故者となった人も10名ほどいて、なるほどそんなものかなとしみじみさせられもしました。合掌。
さてその同窓会の写真が先日内輪のサイトにアップされたのですが、冷静に第三者的な目で見てみると、明らかにそれなりの年配の人の集まりでしかありません。ところが、確かに、ほとんど知らない人なんかは単にどこかのおっさんだったりしますが、よく知っている友人は18歳のフィルターを通して見るので今写真で見ても18歳に戻るのが不思議です。
当時の「女の子」たちにメールアドレスを聞きまくっては、3次会のバーでまめにメールを送っている不埒な友人もいて、半ば冗談とは言え、気持ちは分からなくもないと思いました。
作家の中村真一郎が、自分が若い頃の50代の女性なんておばさんだと思っていたが、自分が50代になったらそうは見えなくなり、実は60代はもちろん、70代になったら70代の女性の美しさにイカレるようになった、というようなことをどこかで書いていました。老人ホームで恋のさや当てが高じて殺人事件が起こってしまうのも道理です。
3次会までつきあっておっさん連中から昔話を聞くと、実は皆さん当時から結構「ビバリーヒルズ青春白書」みたいだったということも分かって、人間はいくつになっても行動パターンは変わらないことが少し実感できました。
ただ、人気のある女性のタイプは、次第に見た目の美しさよりも、気立てがよくて明るいタイプで、思うに老後を共に暮らしていけそうなタイプにシフトしているような気がしました。 次の大きな同窓会は還暦同窓会になるそうですがそのときには「ビバリーヒルズ老年白書」もありでしょうか。
ようやくここから本題です。
老いていく肉体や精神にいかに抵抗するかというのがテーマです。結論からいうと、かなり抵抗できるようです。対談相手の日航の機長さんは60歳を過ぎても現役です。視力も含めてすべて20代の健康体の数値を維持しているとのこと。すばらしい。
特に視力の維持回復のためのトレーニング3秒ずつ遠くを見ては近くを見たりすることを毎日5分間続けるだけだそうです。これはやらない手はありません。また、ウツ対策としてセレトニンの分泌を促すにはふつうに咀嚼したり歩いたりとリズミカルな運動をすることが効果的だそうです。結構ふつうのことですが、毎日やっているかというと結構そうではないのが問題の原因でもあるのでしょう。
また、いわゆる「ナンバ歩き」が大腰筋を鍛えるために運動能力がアップするということも触れられています。東大の小林寛道教授によれば、「胸から下の動きにナンバ型フォームを取り入れることによって、飛躍的に運動能力を高めることができます。走りを速くし、ジャンプ力を高めることもできる。脚の筋肉に加えて、体の深部にある太い筋肉の力が加わることにより、これまで出なかったような強い力が出るのです」(117頁)とあります。
これは私自身体感しています。30代後半は5分と持たなかったのに、ナンバをマスターしてからは、学生たちとバスケットボールのゲームが1ゲームできるようになりましたから。これは年をとってもかなりいけます。今後いろんなスポーツでどんどん実践してほしいものです。
著者の日垣隆氏も毎日5キロのジョギングをしているそうで、さすが身体が資本のライターだけあります。見習うつもりです。でも、無理せずスロージョギングにしておきます。
なお、最後の対談者岡田斗司夫氏のダイエットは無理がなくていい感じです。痩せたい方は必読です。何事も無理してストレスをためると効果がないことも分かります。
(ワック株式会社2009年857円+税)
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