若林幹夫『社会学入門一歩前』
何ともつかみどころのない社会学という学問を、つかみどころのないまま入門して、一歩進んでしまうというアバウトでかつ新鮮な入門書です。大学の社会学の履修者には是非読んでもらいたい本です。いろんな問題がいきなり論じられていて、きまじめな学生は面食らうかもしれませんが、思えば私も若い頃こんな感じで手当たり次第に本を読んで、サブカルチャーにも接してはいました。もっとも、私の方はこんな風に社会学的には考えてはいなくて、もっと雑念だらけでしたが、それでも何の因果か私も社会学と近い学問分野を選んでしまいました。
著者とはあまり年も違わず、読んできた本がかなり共通しているので親近感がわきます。それでも巻末の読書案内にはいろいろと未知の面白そうな本が紹介されていますので、これからフォローしていってみます。許光俊『クラシックを聴け!―お気楽極楽入門書』なんて本が、題名とは裏腹に学問的に高度な内容だとのことで「騙されてこの本を読んだ人は幸いである」(232頁)とあれば、読まずにいられなくなります。
語り口が優しい感じで、きっと大学でもいい先生なんでしょうね。著者の専門である都市論の本もいずれ読んでみるつもりです。
(NTT出版2007年1600円+税)
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