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2009年8月25日 (火)

岩下宣子・吉村景美『これが美しい「食べ方」のマナーです ケース別[ふるまい方]』

 マナーの本として実によくできています。単なるべからず集ではなく、歴史的な期限やどうやったら美しく見えるかというノウハウが、わかりやすいイラストとともに適切に説明されています。
 通読してみると、やはり知らなかったことや誤解していたことが多くて勉強になります。和洋中の基本マナーはもとより、料亭や茶会に招かれたときにも本書に目を通しておくときっと役立つと思います。また、各章末に○×問題があるのも理解を助けてくれます。
 結局のところ、マナーというのは相手や周囲の人に対する心遣いが基本となっているので、いろいろな人に具体的に優しく接するためのガイドラインだと考えると、単なる作法の暗記にとどまらない広がりを持つと思います。
 それぞれのマナーを覚えることも重要ですが、ただそれらを機械的に暗記するのではなく、その背景にある心遣いを会得することで、未知の事態にも適切に対処することができるようになることでしょう。
 通信教育のスクーリング授業では、CAを志す各地の専門学校生たちに講義をすることもしばしばありますが、講義の話題とは別に、彼女たちにはぜひ一読を勧めたいと思います。もっとも、すでに教科書か何かになっている可能性もありますが、聞くだけは聞いておきましょう。
 著者たちは「現代礼法研究所」というのを設立していますが、実際、この分野はうまく展開すると、いろんなところから引く手あまたになるかもしれません。マナー講師というとエドはるみのギャグみたいですが、各大学の就職指導講座でもしばしば登場しますもんね。専門的知識はともかくマナーだけでもしっかり教えていると、企業には歓迎されます。いっそカリキュラムの実質を礼儀作法だけにしてしまってもいいくらいです。

(亜紀書房2007年1300円+税)

 

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