木村藤子『幸せの風が吹いてくる』
本書の帯には「青森の神様」と書かれていますが、これは本人は心外でしょう。本当は透視能力者です。人はみんな修行のためにこの世に生を授かり、自分の欠点や悪い行ないに気づいてはそれを改めることで幸せになれるというメッセージです。
江原啓之の本もそうですが、人生論としては実にまっとうなことをおっしゃっています。要するに努力しなさい、そして、勉強しなさい(教養を積んで知的世界を広げなさい)ということなのです。
著者のもとには全国から相談者が大勢来るそうですが、中にはすべてを解決してくれる「神様」と期待して相談に来る人もいるようで、本書にも出てきますが、ときには泣き叫ばれたりして苦労しているそうです。有名になるとそうしたわかっていない人びともたくさんくるのでしょうね。
著者によれば、先祖の祟りのようないわゆる「霊障」は滅多にないとのことで、ほとんどは自分の行いが原因となっているとのことです。結局はこの世での因果応報ということです。本人の努力で何とかするしかありません。
ところで、もしも本当に霊障だったり、不成仏の霊にとりつかれたとしたら、南無阿弥陀仏を唱えたり、般若心経を唱えたりするとよいとのことです(81頁)。このあたりなんとも面白いところです。わが国は昔から神仏混淆でしたが、こういう伝統的な神様もこれでいいんですね。天皇家が早くから仏教に帰依していたからでしょうか。そのパワーは全国に及んでいるようです。
著者のような人がかつては全国の村々にいて、人びとの悩みを聞き、相談を受けていたのでしょう。すぐに金を請求するインチキなのもいますが、そうじゃない人がもっと増えることで、日本人の宗教意識が改めて確認されることになれば、今よりずっといい世の中になりそうな気がしますが、どうでしょう。
(主婦と生活社2009年1200円+税)
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