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2009年10月 4日 (日)

日垣隆『勝間和代現象を読み解く』

 並外れた勤勉さと行動力でベストセラーを量産し続ける勝間和代と彼女を取り巻く人々のブームを論じた本です。あれだけ売れっ子だと周囲からの反感や金棒引きも相当なものだと思いますが、本書はまずは素直に勝間和代を尊敬していて、好感が持てます。
 著者は「自分より優れている人を、素直に尊敬するだけで、世の中はもっとずっとやわらかくなると私は思います」(92頁)と述べています。このスタンスが著者らしくてすばらしいと思います。
 著者は、仮に勝間バッシングが始まったとしてもそれに乗るような人ではありませんし、香山リカのような反カツマーにおもねる言論で儲けようともしていません。
 勝間和代を自信家だとか傲慢だと評する意見には、著者はまったく与しません。「そもそも自信がある人とは、現状に満足しているものです。現状に満足している人は、1ヶ月に100冊もの本を読んだりはしませんし、他人のノウハウを次々に取り入れることもない。まだまだ満足できないからこそ、貪欲にあれこれ試してみるのでしょう」(81頁)と書いています。
 そうですね。確かに自信家は見るに堪えないものです。他方、勝間和代は本当に謙虚に他の優れた人に学んで努力しています。そのことは彼女の本を読めば認めないわけにはいかないでしょう。いい加減な批評家はほとんど本など読まずに風評だけで人を批判したりしますので、そういう人こそ彼女の謙虚な姿勢を見習うべきでしょう。
 著者はもちろん、勝間和代のちょっとヘンなところ(大都会をマウンテンバイクにヘルメットという出で立ちで走り回るところ)も、本人の意図とは別に教祖のような口ぶりになってしまうところ(お金を銀行に預けないからと言って投資信託に預けてもねえ)も、別れた夫のことをボロクソに言うところも(娘たちがかわいそうですから)見逃してはいません。でも、基本が尊敬だからOKです。
 私もカツマーというほどではありませんが、常に素直に自己研鑽を続けている勝間和代の姿勢を常に見習いたいと思っています。それから、著者の日垣隆も彼女に負けず劣らず努力の人なので、以前から見習いたいと思ってきました。だからこそこんな本が出たら読まないわけにはいかなくなるわけです。
 読書に関しては、両者とも付きに百冊以上の本を読む人なので、その点少しでも近づきたいものです。一日一冊くらいでは全然ダメですね。今日は3冊読みましたが、それでも月に100冊には届きません。専門書も含めたフォトリーディングならもっと行けますけど、書くのが追っつかないので、やっぱりサラリーマンをしているうちは1日1冊で行きます。

(大和書房2009年800円+税)

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