岡野雅行『カネは後からついてくる! 世界一の職人が教える仕事の哲学』
著者の本はたくさん出ていますが、どれを読んでも元気が出てきます。また、似たようなことが書いてあるようでいて、ちょっとずつ違います。サービス精神旺盛な人なのでしょう。必ず新たに教わることが書いてあります。
本書では
1.頭のいい人より「面白いやつ」になれ
2.ガードの固い人より「ナメられやすい人」になれ
3.「いい人」より「変わり者」がいい
という3点が印象に残りました。
アイデア勝負の人なので、1.と3.はよくわかります。「面白いやつ」には人がよってくるし、単に時代の反対を行く天の邪鬼ではなくて時代の「先」を行くには「変わり者」がいいというのもなるほどと思わされます。
2.のナメられやすい人というのは、「ナメたいヤツにはナメさせときゃいいんだよ。そのたんびに反骨魂がたくましくなっていくんだからさ」(191頁)ということです。
だいたい人を舐めてかかるってのは地位や権威を笠に着たバカなんだから、ムキになってけんかするのもおろかです。これをやる気に変えてがんばるところがミソですね。
世の中には「所詮私大出でしょ」とのたまう故宮沢喜一のような人とか、沢山いますもんね。短大で教えていると「所詮短大の先生でしょ」とか「短大から大学の教員になれるヤツなんているのか」なんてことが学部の偉いさんたちの間で公然と語られているのを耳にします。
ただ、面白いことにそういうことをいう連中に限って、例外なく学問的業績が驚くほどお粗末なのです。まあ、劣等複合意識の代償行為なのでしょうが、あまりにもわかりやすい行動様式なので笑ってしまいます。
とは言えもちろん、いくら生意気な私でも面と向かって笑ったりはしません。「ああ、またか」と思ってスルーするだけです。でも、本書を読んでからは「改めてやる気を出してくれてありがとう」と心の中で感謝するようにします。
(青春出版社2009年1280円+税)
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