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2010年3月21日 (日)

日下公人・養老孟司『バカの壁をぶち壊せ! 正しい頭の使い方』

 対談をもとに交互に原稿に手を入れた作りの本になっています。二人ともそれぞれにユニークな発想をする人なので、それぞれの問題意識がうまくクロスオーバーすると絶妙の展開になります。以下に印象に残ったエピソードを列挙しておきます。

・第二次大戦直後の韓国人、台湾人の中には駅前などの一等地を勝手に自分の土地として線引きして財をなした者があって、阪神淡路大震災のときにたくさんの死傷者が出た場所もそうした場所だった。
・そうした当時警察に頼んでも埒が明かない場所では自衛団が作られ、それが後に暴力団になっていった。
・旧ソ連の中央計画経済は日本の石油輸入量の増加を見込んでいたが、日本の省エネ対策が成功したため石油価格も思うように上がらず、党支配の強化のために秘密警察KGBに頼った国家運営をするようになっていった。
・日本のホームレスの記録映画を撮ってアメリカのホームレスに見せたら、アメリカのホームレスは「日本に行きたい」と言った。
・日本がアメリカにフランスやドイツのようにノーと言ったら、最初は怒りを買うが、そのうち忘れて、日本に対する尊敬の念が残るだろう。
・宗教の中で唯一「脱都会」を説くのが仏教である。他の宗教は皆都市の宗教である。

と言った感じです。こんなことがいっぱい書いてあれば、この先の話の展開についてもいろいろと考えさせられますし、頭が柔らかくなると思います。

(ビジネス社2003年1400円+税)

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