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2010年5月31日 (月)

河添恵子『中国人の世界乗っ取り計画』

 中国人は世界中で居住区というプチ中国を作っていて、世界のどこでも嫌われているということが、本書ではつぶさに取材されています。そうなんだろうなと思います。実際、世界中が迷惑していることは中国人自身も知っておいたほうがいいでしょう。
 中国人については、同じような内容が書かれていても五十嵐らんの本の方が、そこはかとない愛情が感じられて読みやすいと思いますが、その点で本書の著者は思いっきり突き放しています。
 自分の国の風俗習慣をそのまま外国に持ち込んで生活してしまうのは、ある意味で感心させられます。とにかく、近代市民社会のルールをまったく理解していない人たちなので、まとまると恐ろしいほどの破壊力を持つに至ります。
 個々人は自分とその一族郎党のことしか考えていませんが、そういう人びとが大挙して押し寄せてくれば、世界中どこにでもチャイナタウンが出現するというわけです。
 これが著者の言う「世界乗っ取り計画」というわけですが、結果として計画に見えるということで、本人たちは深いことは考えていません。おそるべき人たちですが、数字の上では世界の五人に一人が中国人ですので、この事態は来るべくして来たと言えます。
 中国政府も移民を後押ししていますし、わが国の政府も留学生30万人計画なんてものを打ち出しています。こりゃあとんでもないのがやってきますよ。本当に覚悟はできているのでしょうか。
 かくいう私もこの十年ほどその中国人留学生を預かる職場にいますが、実際、日本人と結婚した女子留学生はかなりの数に上ります。幸い、今のところ幸せな家庭を築いているという例しか見ていませんが、そこで生まれた子どもたちの世代になると、ちょっと変わってくるのではないかという気もしています。両方の文化がわかる人が増えてくれば、文化の梯となってくれる人も増えるわけで、そう悲観しなくてもいいかもしれません。
 もっとも、日本と中国の悪いところを二乗した悪魔のようなような子どもが育つ可能性も考えておいたほうがいいかもしれませんが。

(産経新聞出版平成22年1,300円+税)

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