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2010年8月 3日 (火)

日垣隆『手作り弁当を食べてる場合ですよ―格差社会を生き抜く処方箋』

副題にあるとおりの本ですが、思えば格差というのは著者も言っている通り、それがない場合は共産主義的な支配体制にいるわけですから、格差があるのは健全だと、きょうび言いにくいことをスパッと言ってくれています。
 
マスコミは「国は格差問題を何とかしろ」と人びとに言わせたがっているのが見え見えですが、著者はそうした態度を「個人の努力と工夫を軽んずる発想から抜け出せない」(15頁)ことの現れとみています。だから「そう言い募る人々は、たいていお金に苦労したことのないボンボン議員か、世間知らずの学者か、エリート似非研究者でしょう」(同頁)とも言っています。なるほど、確かにその通りの実例をいろいろなところで目にします。

むしろ「全体が元気をなくしている時だからこそ、行動力のある個人は突出しやすい、という事実を肝に銘じましょう。そうして新たな事業や雇用を作りだす個人(企業内の個人も含めて、です)が増えることこそ、不況脱出への近道だと知りましょう」(同頁)。そのとおりです。

元気が出る本です。いつもながら目からウロコの事実の指摘がたくさんあります。また、最後の章は「激変時代に読みたい10冊の新書」とあって、うち8冊は未読でした。これから読みます。中には島田紳助の本も紹介されていて、面白そうです。紳助はこれまで事業をすべて成功させてきたそうです。あれだけいろんなところに気がつく人ですから、経営のセンスもきっと抜群なのでしょうね。

(角川書店2010年724円税別)

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