島田紳助『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛するー絶対に失敗しないビジネス経営哲学』
どうして繁盛するかというと「みんな、オバチャンの気持ちが嬉しいのだ」(132頁)と著者は言います。人に喜んでもらってみんな幸せになろう、というのが著者の経営哲学で、熱い著者の気持ちが素直に伝わってくる本です。
著者はこれまでに手がけたサイドビジネスをすべて成功させてきたそうですが、それだけのことはあります。テレビでも、人の気持ちの細かいところまで気がついて、絶妙な気配りをする著者の司会は見事だと思いますが、ビジネスに活かすとこういうことになるのですね。
実際、著者の何が儲かるかということについての着想とその論理実例は本書でも惜しげもなく披露されています。
ビジネスを離れて考えてみても、お役人や大学の先生なんかに典型的に欠けているのが、この著者のような人間観察力と気配りではないかなあと、本書を読みながら感じた次第です。
著者は「人の心を動かす」ことが大好きだと言っています。「誰かが喜んだり笑ったりする顔を思い描けば、アイデアはいくらでも湧いてくる」(9頁)とも。そういえば授業のアイデアなんかもそうです。まずは自分の仕事に活かさなければ。
個人的にはとりわけ「顧客満足度より従業員満足度」(29頁)というところが面白いと思いました。つまり「顧客満足度を高めるために、従業員満足度を上げる」ということで、「根本のところで、みんなが幸せにならなきゃ意味がないということを、経営者がいつも真っ先に考えているかどうかだ」(35頁)ということです。
確かに、いい企業はこれをしっかりやってくれています。多くの経営者に読んでほしい本です。そうしたら、オフィスに入るだけで気の毒になるくらい暗い雰囲気の会社というのが、少しでも少なくなる気がします。
(幻冬舎新書2007年700円+税)
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