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2010年8月19日 (木)

萩野貞樹『旧かなづかひで書く日本語』

かつて福田恆存を集中して読んでいたときに、旧仮名遣いの大よそを理解できたつもりになって、友人人に旧仮名遣いの手紙を書いたりしていたことがありますが、書いていて気持ちが良かったという記憶があります。

本書はその福田恆存の『私の國語教室』の立場を踏襲しながら、その復興を提唱する本です。仮名遣いと古典文法との関わりと、その合理性を平易に解説してくれていて、高校までの古典文法の知識も整理されるので、高校生にもおすすめの本です。

一見無味乾燥な高校受験の知識も旧仮名遣いのシステムを知ることによって古典の世界の扉を開くことになるのですから、中学・高校で学ぶ知識もなかなかのものです。問題の一つはその関連を示唆してくれる教師があまりいないことでしょう。

それはともかく、新仮名遣いを推し進めた戦後のインテリたちの主張は、盲目的な西洋崇拝の典型で、今読んでみるとおもいっきり噴飯物ですが、よく考えてみると、今も業界は違えどもその種のインテリの姿を至る所で目にします。

今やパソコンで文章を書く人も圧倒的に増えていますし、何より出版業界で電子写植をしないところはない時代なので、いっそ旧仮名旧漢字に戻してはどうですか。進化な導入当時、仕事が楽になるというので、新聞や出版業界はこぞって賛成したという過去があります。

それがここまで文化の破壊につながるとは考えてもみなかったことでしょう。詳細は本書をご覧ください。旧漢字の合理性もしっかり解説されています。

ここで中国が旧漢字に戻してくれると、中国大好きの日本のマスコミが先頭切って右に倣うことになると思いますけど、どうでしょう。

(幻冬舎新書2007年760円+税)

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