斉藤美奈子『それってどうなの主義』
いつもながら著者の毒舌は冴え渡っています。新聞や雑誌のコラムをまとめた本ですが、タイトルが表わしているように、著者は世の中の森羅万象に「それってどうなのよ」と鋭いツッコミを入れているのです。
著者はリベラルなタイプですので保守的な私とは見解が違うところも多々あるのですが、語り口がどんなにきつくても、感情的でヒステリックにはならないないのが実にいい感じなのです。
そうしたリベラルな著者から見ると保守系言論人は当然しばしば槍玉に挙がりますが、朝日新聞のどちらにも日和りそうで何を言っているかわからなくなる口ぶりも蹴りを入れられます。なるほど購読者数の減少に歯止めがかからないわけです。
年収二千万円以上取っている新聞記者を3000人以上も抱えていれば、むしろもっと売らんかなの態度に徹してもいいのかもしれません。
ところで、本書で紹介されている矢作俊彦の『あ・じゃ・ぱん』という荒唐無稽な小説は、実に面白そうなので、今度探して読んでみます。
(文春文庫2010年667円+税)
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