土屋賢二『妻と罰』
ご存知『罪と罰』のもじりですが、内容からして妻から罰を与えられるのは著者のようです。
いつもながら妻、助手、学生など強力な女性陣が登場して著者がやり込められるパターンが健在ですが、お茶大を退官されたせいか、同僚の女性教員は登場しません。でも、助手や学生は登場するので、そのせいでもなさそうです。あるいはきついお叱りがあったのでしょうか。
それにしても、これだけギャグを考え出す創造力は大したものです。文春文庫だけでも本書で12冊目です。どれを読んでも同じような感じではあるのですが、やっぱり笑ってしまいます。以前にもこのブログに書いたことがありますが、時には古本屋で見つけた未読の単行本を買って読んでみて、同じものの文庫を以前読んでいたことに読み終わってから気がついたりします。
哲学者の書くエッセーですから、少しは哲学らしきことが書かれているのではと思うときもあるのですが、必ず落ちがあるので、やっぱり純粋なギャグです。今回途中で、あれっ、と思ったところがあったのですが、今探してみても見つかりません。錯覚だったかもしれません。
いずれにしても、本が出たらまた買って読んでしまうことでしょう。でも、本書の中で触れられていた『ツチヤ教授の哲学講義』(岩波書店)は、さすがに哲学の教科書のようなので、これは是非とも探して読んでみなければと思っています。
(文春文庫2010年448円+税)
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