勢古浩爾『ビジネス書大バカ事典』
なるほど読んでみると本当に大バカなビジネス書もどきがあるものだと感心させられます。ほとんどトンデモ本の世界です。ここで取り上げられるインチキ著者の本はほとんど読んだことがなかったので、勉強になったというか、読まずにすんでよかったという気になります。苫米地本なんて凄いんですね。知らなかった。
ただ、、本書はトンデモ系著者のバカさ加減を笑うだけの本ではなくて、最後に優れたビジネス書の紹介もしています。これがいいのです。小倉昌男や岡野雅行のような立派な経営者の本を取り上げながら、人の生き方についても熱く語っています。
また、本ではありませんが、画家の石井一男の絵一筋の人生についても紹介されていて(302頁)、さきほどネットで作品を見て惹きつけられました。これです。→ http://ishii.mai433.com/ いい画家ですね。
ビジネス書もどきのトンデモ本にだまされるのは、カルト宗教や詐欺に引っかかるのと同じ心理がはたらくからでしょう。なんとも寂しいものがあります。付け込む方はもちろんろくでもないのですが、付け込まれる方にも十分弱いところがあります。
そういえば女狐に騙された老経営者やらお金持ちなんてのを話に聞いたり、実際に何人かはこの目で両当事者とも見たこともありますが、みんな哀れで弱いところを抱えていましたね。騙すほうからすると本当にカモがネギをしょってくるように見えていたことでしょうに。
(三五館2010年1,600円+税)
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