日垣隆『電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き。』
並外れた情報収集力と仕事量で時代の先端を走る著者の新刊です。疾走感がたまりません。
本書は電子書籍の作り方と売り方、読書端末の比較検討、CDブックや電子辞典など、現代最先端の読書事情と執筆事情がいろんな話題に寄り道しながら語られます。へぇーっという話もたくさん載っています。
話のスリリングな脱線具合は、あくまで著者の読者への旺盛なサービス精神の発露で、それはほとんど芸の域に達しています。近年の芸能ネタも真相がしっかり語られていますし、TBSラジオの人気番組だったサイエンストーク打ち切りのとんでもない真相も明らかになります。
著者は「おもしろい本は、おもしろく書かれている本のことではない。おもしろく生きている人が書いたものだ」(258頁)と言います。そのとおりだと思います。そして何より著者がそれを実践しているところが素敵です。読んでいるこちらも元気が出てきました。
(講談社2011年1300円税別)
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