片桐はいり『グアテマラの弟』
イヤー、これも滅法面白かったです。旅に出て感じ、考えたことをこれだけ過不足なく、それも絶妙なリズムで伝えられる文章力には恐れ入りました。グアテマラの人びとの何ともおおらかな気風に著者が次第に溶け込んでいく様子もさることながら、時折フラッシュバックのようにはさまれる今は亡きお父さんや旅には参加できなかったお母さんにまつわる話も面白かったです。
なるほどこのご両親にしてこの娘とこのグアテマラに住み着いてしまった弟ありなのだということが、あらためて納得できます。子どもというのはしばしば親の受け継いでほしくなかった形質が遺伝してしまいますが、アカの他人からすると結局、変なところや面白いところと言うのは結構受け継いでいるように見えます。
片桐姉弟もそれぞれにご両親のDNAをしっかり受け継いでユニークな人生を歩かれているようです。自分自身のことを振り返っても、兄弟それぞれに親の欠点だけは確実に受け継いでいるように見えます。
こうした旅行記を読むと、旅行好きだった私の母のDNAが目覚めてきます。海外旅行に行きたくなりました。中南米は行ったことがないので、いずれは行ってみたいと思っています。
(幻冬舎文庫2011年457円+税)
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