青柳恵介『風の男 白州次郎』
北康利の本よりこちらの方がいいと聞いて読んでみました。その通りでした。白州次郎の良さが丹念な取材からしっかり浮かび上がってきます。余計なことを書かずに、押さえた筆致で丁寧にまとめられています。世間で評判になって賞まで取ってしまう本よりも、地味なこちらの方を押す人が多いのは、読み比べてみるとよくわかります。選考委員が読み比べたりしない人たちだったからよかったのでしょう。えてして世の中の流はこんなものですが、10年くらいたてば少しわかってきます。20年もすれば本書しか残らないことだってありえます。
それにしても白州次郎はやっぱり格好いいですね。男として理想的なタイプです。精進しなければという気にさせられます。
(新潮文庫平成12年400円税別)
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