山形孝夫『レバノンの白い山 古代地中海の神々』
ユダヤ・キリスト教に古代の様々な神話や伝説が影響を与えていることを丁寧に探った本です。フェニキアのバアル神とその娘アナトがソロモンの雅歌に与えた影響や、治癒神アスクレピオスがキリスト教に与えた影響が丁寧なテクスト読解を通じて、見事にその謎が解かれていくのがスリリングです。
聖書のテクストの微妙な記述の揺れからここまでのことが読み取れるのかと思うと、本当に驚きます。折を見て聖書の該当箇所を読み直してみるつもりですが、宗教史の世界は奥が深いですね。
本書は1976年の本ですが、2001年に復刊してまだ版元から取り寄せることができました。息の長い本ですね。この内容からして当然だろうと思います。
ところで、近年のゾロアスター教についての研究もまた、この分野に新たに光を当てているかもしれないのですが、どうなんでしょう。調べておきます。
(未來社1976年初版、2001年復刊2500円+税)
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