TAMAYO『TAMAYO的 差別の乗り越え方 コメディ+LOVE♥』
10年ほど前にアメリカでコメディアンとして成功して凱旋帰国していた著者の本です。古書店で見つけたので入手。中身は差別についての真摯なメッセージでした。もちろん書き方はコメディアンらしく決して堅くありませんが。著者一流の危ないジョークがどういう考え方でコントロールされているのかがわかって、いい勉強になります。
何せ版元が解放出版社ですから。でも、意外なくらい頭の柔らかい会社だということがわかりました。こういう本が出せるなんて、見直しました。
本を作る姿勢は真面目ですが、内容は著者の自伝的なエピソードとともに、ジョークの台本もたくさん収録されていて楽しめます。彼女のジョークだけでなくて、他のマイノリティ芸人たちのジョークも収録されていて興味深いです。笑いのセンスは日本と違うところもありますが、わかりにくいときはそれこそ異文化摩擦の実例と考えておけばいいでしょう。
本書の最後に素敵な言葉があったので、紹介しておきます。
「すごーく難しいことやけど、正しく生きて、人を許し思いやる心を持つように努力しているだけで、誇りは勝手に湧いて出るわよ」(202頁)
大事なことです。
このところ著者の噂を聞かないので、あの人は今、って感じですが、今も元気で舞台に立っているといいですね。
(解放出版社1994年1236円)
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