デュルケム『宗教生活の原初形態(上)』古野清人訳
デュルケームの宗教観がよくわかります。宗教を社会に還元しようとしています。というより、もうほとんど社会を神と見ています。社会の神格化かもしれません。
「われわれは、現在においても過去においても、社会があらゆる断片から聖なる事物を創造するのをみる。もし、社会がある者に熱中し、彼に社会を動かす主要な熱意を見出すとともにこれを満足させる手段を見出すと信じるならば、彼は比類なき者とされて神化される。世論は神々を守っているのとまったく似た尊厳を彼に与える」(383−384頁)
でも、わからないものをわからない言葉で置き換えても、やっぱりわからないんじゃないの、と言いたくなりますが、幸いこの点でベルグソンが頑張ってくれたので、デュルケームには安らかにお休みいただくことにします。
それにしても、やはりデュルケームは宗教理解についてはセンスが悪すぎます。ユダヤ教も含めてあらゆる宗教についてアレルギー体質だったのでしょう。かえって冷静に見られないみたいです。だからこういう本を書くことになったのでしょうけどね。
下巻を読んでからまた続きを書きます。
(岩波文庫1975年改訳550円)
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