橘玲『貧乏はお金持ち「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』
個人がマイクロ法人になると、こんなに不思議なことが起こるのかという驚きに満ちた本です。国家とりわけ年金制度が破綻しかけているわが国ではもはや国家に頼っていてはうっちゃりをくらうことが確実です。企業もそうです。
そのためのあらゆる防御策が満載の本ですが、実行に移すのはやはり大変そうです。何とか定年まで乗り切ればと思うサラリーマンが大多数ですから、本書は夢物語としてしか読まれないのかもしれません。
でも、そうだとしても、会計やファイナンスの基本もわかりやすく書かれていて、この点だけでも本当に勉強になります。ただ、個人的には経済やお金の話に弱いので、その場ではわかったつもりになっても、記憶にはなかなか定着しそうにありません。私は前世でよほどお金持ちだったのでしょうかねえ。
ただ、将来私塾を開くときには本書の知識をもとにいろいろと貸借対照表を眺めながら運営をすることにもなると思うので、ここぞというときに思い出せるくらいにはしておきたいと思っています。
サザエさん一家が法人化したときのシミュレーションはわかりやすくてよかったです。しかし、著者はこの複雑怪奇なわが国の税制や金融のシステムを本当によく把握していますね。つくづく感心させられました。
(講談社+α文庫2011年838円)
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