若林亜紀『ドロボー公務員 日本を喰い物にする優雅な特権階級』
ギリシアの公務員を見ていると、何と露骨に自分の都合ばかり主張することかとあきれますが、実はわが国の公務員も似たようなものだということが本書を読んでよくわかりました。
本書によれば、平成11年から平成20年で公務員の給与所得は平均920万円から1001万円に増えているそうです。民間の所得はこの半分ですから、本書の副題にあるとおり、優雅な特権階級といわれても仕方ないですね。
地方公務員は自治体によって違いますが、国家公務員よりも厚遇されている場合もあります。また、休職しても3年間は給与が満額支払われたりと、制度的に思いっきり手厚く保護されています。実際、東京都庁では働かずに給料をもらっている休職者が2,923名もいるんだそうです。
天下り根絶とか言っていたはずの民主党政権は見事に丸め込まれ、独立行政法人を新たに6つも作ってしまうというていたらくです。ギリシアをお手本に官公労が旗を振ってみんながついていくという構図です。
近代日本のガン細胞さながらですね。マックス・ウェーバーもマートンもまさかここまでとは思わなかったことでしょう。実は病状はもう手術が不可能なくらいに深刻になっているのかもしれません。
(KKベストセラーズ「ベスト新書」2011年705円+税)
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