石平・福島香織『中国人がタブーにする中国経済の真実』
いつものように豊富な現地調査に基づいていろんな情報を教えてくれる福島さんと、日本に帰化した石平さんとの対談です。で、やはり驚かざるをえない事実がたくさん挙げられていました。
経済成長を維持するためかどうか、例えば地方政府による土地の譲渡がGDPの1割を占めている(46頁)ということや、中国の経済政策は上層部が「最後はお金を刷って財政を投入すれば解決する」(50頁)とまじめに信じていることなどです。
これでは最後にハイパーインフレになるのが目に見えています。早ければ今年の夏頃にはえらいことになるかもしれません。
また、へぇーっ、と思ったことは、かの周恩来が「自分が無神論者であることを証明するため、自分の先祖の墓を破壊し」(124頁)たというエピソードです。そこまでやるんですね。
それから、日本文化のパクリとして「AK98」なんてのがあるんだそうで、もちろんAKB48がモデルですが、倍以上の人数がいます。
面白かったのは、福島さんの発言で「中国人と話をしていて思うのは、頭のいい人たちは、左派であろうと右派であろうと、きちんと議論ができることです」とあることです。これ、ほんとにそうですね。わが国ではこれはありません。偏差値エリート大学出身で自他ともに頭の良さを誇る大学教授が、常に上から目線であたりを睥睨し、口を開けば相手を罵倒することしかできなかったりするのを学会や研究会でしばしば目にしますから、この点は本当に情けなくなります。あ、これ、法学や経済学などの文系エリートの話ですが。
(PHP研究所2012年1400円税別)
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