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2012年2月28日 (火)

日下公人『日下公人の発想法 いま日本が立ち上がるチャンス!』

昨年の震災をきっかけに人びとの間でお上に頼らない新しい動きが出てきています。著者はそうした動きを丹念に観察し、調べてくれています。と同時に、個人の寄付にまでいろいろと手続を指示して税金をかける財務省の手口とか、米軍のトモダチ作戦の裏事情とか、いろいろとショッキングな情報もしっかり載っています。

本書はそんな役人や政治家たちのえげつない振る舞いを、庶民はしっかり記憶していますよというメッセージでもあります。

しかし、考えてみると、政府は現実にお金がなくなってきたのですから、ここはいっそ地方ごとに叡智を傾けて自助努力を行えば、自ずとわが国は小さい政府になり、連邦制に近づいてくるということにもなるわけです。

確かに、震災後のわが国には民間の力を最大限発揮するチャンスが訪れているとも見ることができます。会社も銀行に頼らず社債を発行して財源を確保すれば、下からの金融改革になります。また、原発を地下数千メートルに埋めた小型発電プラントにして、燃料はトリウムにするとか、ジャイアントケルプという昆布の一種を筏で栽培して、その下でアワビを養殖するとか、面白いアイデアが光っています。

最後の頁に「新聞も外務省も学者もいらない時代がきている。映像を使えば英語もいらない。庶民と庶民が立ち上がって行動し、助け合う時代がはじまろうとしている」(181頁)とあります。この時代の流れが本物であってほしいものです。

(ワック株式会社2011年1238円+税)

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