テリー伊藤『お笑い大蔵省極秘情報』/『大蔵官僚の復讐 お笑い大蔵省極秘情報2』
官僚制を共同体論の視点からまとめようと思って読み返したのがこの2冊です。今は財務省ですね。あらためてキャリア官僚のエリート意識にはげんなりさせられますが、二冊まとめて、ノンキャリアの職員の話も読んでみると、彼らが口をそろえて言うように、こんな権力集中を許している国民がバカだというのはまあ、本当です。
彼らは自分が悪いとか馬鹿だとは決して認めませんが、お役人全体が、答えの見えない状況で戸惑っていることがわかります。本書の出版当時からずっとこの不況は続いているので、おそらく今も何をどうしたらよいかわからないままなんでしょうね。消費税だけは上がりそうですが。
デフレ経済には教科書がないので、こういうときは試験に強い人間よりも、創造性のある人間が出てこなければいけないのですが、お役人はいくら優秀でもそういった頭の使い方はできないようになっていることが、本書を読んでよくわかりました。
本当はこういうときこそ政治主導といきたいところですが、民主党政権も途方に暮れて、自民党の時代よりも明らかに官主導になっています。
明治時代以来の官僚制を根本的に変えるためには、公務員から定年制をなくして、死ぬまで高給で働けるようにするしかなさそうです。結果として妙な天下り機関を減らすことができていいんじゃないでしょうか。試験問題も択一試験を廃止するとかして、もう少しどうにかしたいですね。
いずれにしても、官僚の行動原理はとても閉鎖的で保守的な村社会のそれと同じなので、日本の縮図でもあります。学校歴社会で試験の点数を信仰しているのはヘンですが、官僚でなくてもそういうの結構ありますもんね。これはやはり、よほどうまく制度設計をしないと変わっていかないでしょうね。
(飛鳥新社1996年1262円+税/1998年1300円+税)
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