上橋菜穂子『精霊の守り人』
丁寧に書かれた上質のファンタジーです。著者は文化人類学者で、オーストラリアのアボリジニ研究が専門だそうです。なるほどそういう専門性も小説の舞台設定に活かされている気がします。
とにかく綿密に構成された小説世界で、文化を異にする種族間の抗争や対立、政治世界と宗教者や、呪術師の関わり、霊的存在との交信などがきっちり書き込まれてリアリティがあります。
で、何より物語世界に引き込まれ、はらはらどきどきさせられる展開に、寝食を忘れるくらいです。これは1996年に出た本ですが、今後も末永く子どもたちに読み継がれる作品になることでしょう。
10巻全部を一気に読むと他のことができなくなるので、これから少しずつ読んでいくつもりです。とはいえ、早く次の巻を読みたいです。
(偕成社1996年1500円+税)
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