野口悠紀雄『「超」勉強法・実践編』
古本屋で、お、文庫が出ている、と思って買って、半分ほど読んでから、以前この単行本を読んでいたことに気がつきました。ま、よくあることですが。
それはそうと、本書の単行本は1997年、文庫は2000年に出ていますが、情報機器やソフト関係の記事以外はまったく古くなっていません。
今回読むのは二度目ですが、あらためて、通信教育部の学生にとって参考になることが書かれていることに気がつきました。具体的な英語の勉強法や日本語による作文の技術はもちろんですが、本書の冒頭で、著者は学歴社会が終わって、「勉強社会」が到来すると述べているところがそれです。
もはや卒業した(あるいは入学した)学校歴で就職が決まり、終身雇用が保障される時代ではありませんから、本当に仕事ができなければ通用しなくなっています。著者のいう「勉強社会とは、勉強の成果がいつになっても正当に評価される社会」のことです。
そうとわかれば自己研鑽あるのみですし、現に通信教育部には資格や学歴を新たに得るために、全国から熱心な学生さんたちが集まってきます。そして何よりも、本書を読むと勇気と元気が出てきますので、これからスクーリング授業の折には本書を強く勧めることにします。
なお、本書は実践編というだけあって、細かいコツもいろいろ書かれています。今回読んでみて、文章の場合の150字に相当するものが、話し言葉では1分程度になる(160頁)というところが印象に残りました。これ、覚えておくと何かの役に立ちそうです。
俗に言う高偏差値の大学に入っても、勉強しなければ下手をすると知識レベルは高校生以下に留まりますからね。学校秀才受難の時代かも知れません。お気の毒に。
これからはみんな一生努力しながら 「innovation = 何か面白いこと」を見つけ出していくという、作家や芸術家やスポーツ選手のような生き方をしなければなりません。もちろんみんながジョブズのようになれるわけではありませんが、細かいところで人びとのイノベーションが蓄積されていくことが必要でしょう。
これって実は日本人が得意なことです。国が余計な口出しをしなければ、どんどん出てきます。ひょっとして、いい時代じゃないですか?
(講談社文庫2000年495円税別)
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