上橋菜穂子『闇の守り人』
面白いです。物語世界が周到に作り込まれていて、感心させられます。食べ物とか衣類とかまで細かく描写されて、リアリティがあるのが不思議です。話の展開も見事で、根強いファンがいるのも道理です。
本書は「守り人」(もりびと)シリーズの第2巻目にあたりますが、これはもうどうしても10巻+短編集まで読み切らなければ気持ちがおさまらなくなってきました。
物語の舞台は架空のアジアっぽい国ですが、これが諸外国語に翻訳されたら、広範な読者を得ることになるんじゃないでしょうか。日本在住のハンガリー人で、日本文学をハンガリー語に翻訳している友人にも勧めてみようかと思います。
ハンガリーでは例えばフィンランドの作家ミカ・ワルタリによる古代ギリシアを舞台にした大人気小説が翻訳されたりしているので、案外需要が見込めるような気がします。ワルタリなんて聞いたことないでしょう? 私も昔ハンガリー語訳をプレゼントされて知りました。今も本棚に飾ってあります。分厚い本のため、ついつい読まないまま20年ほどたってしまいましたが。
細かい感想を書くと、ネタバレになってしまいますので、これくらいにしておきます。しかし、主人公のバルサ、実にかっこいいですねえ。
(偕成社1999年1500円+税)
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