ノーマ・コーネット・マレック『最後だとわかっていたなら』佐川睦訳
友人からもらった本です。9.11以降ネットで評判となった詩ですが、実際にはその事件とは関係なく書かれたものだそうです。言葉が心に刺さります。大切な人に先立たれた経験のある人ならなおさらでしょう。私の場合は20年ほど前の弟の死が本当にこたえました。こういうものを読むとそのことを思わずにはいられません。
読む人それぞれにそれぞれの思いがよみがえることでしょう。そして、そうこうしているうちに、いずれは自分もこの世に別れを告げるときがくるのでしょうけれど、これがなかなか想像できなくて、自分だけはいつまでも生きているような気がするのもまた、人の常かも知れません。
この詩では「ごめんね」や「ゆるしてね」や「ありがとう」や「気にしないで」ということを生きているうちに伝える時を持つように言ってくれています。伝えるべき人に、伝えられるときに伝えておかなければいけませんね。
生きている今を大切にというのは、こういうことを含むはずです。そのことを改めて教わった気がします。言うべきことは言わなきゃですね。でも、言いそびれながら亡くなっていくのも、やっぱりあるだろうなと思います。
本書は英語原文もついているので、勉強になります。訳文が気に入らない人もいるかもしれませんが、そういう人は、暗唱せずとも何度か声に出して読んでみると、著者の息づかいが聞こえてきて、いいと思います。
(サンクチュアリ出版2007年1000円+税)
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