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2012年6月30日 (土)

村上重良『日本の宗教』

著者の『日本宗教事典』(講談社学術文庫)はいい事典で重宝していますが、通読しようと思うと字が小さくて難儀するので、これをネットで注文してみました。

届いてみたらジュニア新書でしたので、通読するという目的はもちろんOKでしたが、ジュニア新書だからといって手が抜かれていたりするわけではなく、日本古来の宗教から今日の新興宗教まで、正確な知識が時系列的にきっちりとまとめられていて感心させられました。

要するにコンパクトな日本宗教史になっています。これを通読して、詳細は『日本宗教事典』を参照すると、実にいい感じになります。

道教や神祇官制度のあらまし、近世から近代にかけての教派神道や新興宗教の興隆など、自分の中の欠落している知識が確認できて、助かりました。全国の有名なお寺についての由来なども、今後の観光ガイドになりそうです。

最後に著者はこう言います。

「わたくしは、宗教を信仰している人も、宗教と無関係の人も、ともに手をたずさえて、信教の自由、良心の自由をたいせつにすることによって、優れた伝統をもつ日本の宗教文化を、さらにゆたかに発展させてほしいと願っています」(232頁)

言われてみれば、あたり前のことですが、この公平な態度自体が日本人の伝統宗教的良心という感じで、皮肉ではなくて好ましいと思います。

(岩波ジュニア新書2009年改版780円+税)

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