上橋菜穂子『流れ行く者 守り人短篇集』
「守り人」シリーズ全10巻の番外編短篇集。女用心棒バルサが13歳の頃、養父ジグロとともに暮らした日々の出来事や、後の呪術師見習いで幼馴染のタンダの暮らしぶりが描かれます。渋い短篇集です。
全10巻読んだ後なので、主要登場人物と物語の背景はおなじみですが、あの長いお話しの中に、このようなエピソードが入っていて当然だろうなという気になります。
この短篇集では新たに賭事師の老女アズノという魅力的なキャラクターも登場します。承認の護衛に雇われた用心棒たちの世界も、人間社会の群れからはぐれた存在として、例によって見事なリアリティーを与えられています。
13歳のバルサはこの頃から大変な強さを見せていますが、後に超人的な強さを獲得することになる直前の様子が描かれています。何と言っても13歳ですから。
昨夜電車の中で本書の迫力ある活劇シーンに夢中になっていて、最寄り駅を降りそこねてしまいました。おそるべき本です。気をつけなければいけませんね。
今年の2月に出た短篇集の第二弾もそのうち入手して読みます。
(偕成社ポッシュ2011年900円+税)
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