浅川芳裕『TPPで日本は世界一の農業大国になる ついに始まる大躍進の時代』
タイトル通りのメッセージですが、決してあえて逆説を唱えるキワモノ本ではなくて、きっちりとした根拠に基づく主張です。はたして読んでみると、説得力抜群でした。
まず、TPPというのは大平正芳首相による1978年の「環太平洋連帯構想」により、どこの国よりもまず日本が先導してきたことなのだそうです。実際、この路線で農業の発展を経験してきたのがオーストラリアやニュージーランドですから、自由化した国から儲けているという事実がある一方、日本の自由化率の低さは際立っています。
これを自由にして、今まで農業を守るふりをしながらわが国の農業の発展を阻害してきた農水省と農協の支配から脱することで、農業は大発展するというのが著者の主張です。
比較生産費率(リカード)からみてもまったくその通りですし、わが国の農業技術の水準の高さは他国の追随を許さないほどのハイレベルにあるのですから、著者の言うことには誰しも耳を傾けざるをえないと思います。
一読に値する本です。これから著者の他の本も読んでみます。
(KKベストセラーズ2012年1500円+税)
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