山岸俊男『社会的ジレンマ 「環境破壊」から「いじめ」まで』
以前読んだ本です。もう一度参照したいと思って自分の本棚を探しましたが、ずっと行方不明になっていました。
授業に使わなきゃと思って本腰を入れて探しても見つからず、本棚は整理されたものの、これは買い直しかなと思っていたら、家内の本棚から出て来ました。うーん、これはいくら探しても見つからなかったはずです。
それはそうと、改めて読みなおしてみましたが、やっぱり名著ですね。特に、応報戦略を超える直感的な判断の有効性について、ご自身の説の撤回も含めて、誠実に描写されている点が、すごいなと思いました。
著者のようにメジャーな学者の中には「自分は昔から天才だった。それも生まれたときから」みたいなことを言いたがる人がありますが、そういう俗物根性と無縁なところが素晴らしいです。また、そうした素直さが、著者の国際的にも評価の高い諸業績につながっているのでしょうね。
社会心理学に無縁の人にもおすすめできる分かりやすさと、十分な知的刺激を兼ね備えた本です。
来週、本書を題材にして、社会的ジレンマや限界質量の問題を学生たちと一緒に考えてみたいと思っています。
(PHP新書2000年660円税別)
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