森博『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』
著者は非常に整然とした頭の使い方をする人なので、複雑に入り組んだ問題に対して、一見虚を突いたような、あるいは人を喰ったような言い方でありながら、見事ご名答、という芸当で読者を楽しませてくれます。
本書には物事を「抽象的に考える」ための手がかりが示されています。
世の中の趨勢は具体的でわかりやすいものを求める方向にあるため、かえって瑣末な事柄にとらわれて思考の自由さや柔軟性を失っているところがあります。
著者の言う「抽象的に考える」というのは、それとはまったく反対に、客観的で冷静に事態を見極めることができ、思考の自由を獲得できることになります。
まえがきに、島をめぐる領土問題でもめている当事国の間で、その島が相手の領土だと主張する学者(「その学者は、自国の国益を棚上げしているだけでも普通の人より客観的だろう」)を出し合って、会議をさせるというアイデアが披露されていました。
理想論として一笑に付す前に、著者のこの発想力から学ぶことが多いと思います。他にも新鮮な物の見方がたくさん披露されています。
自由な発想ってこういうことを言うのでしょう。
多くの若い人に読んでほしい読んでほしい本です。
(新潮新書2013年700円税別)
まえがきに、島をめぐる領土問題でもめている当事国の間で、その島が相手の領土だと主張する学者(「その学者は、自国の国益を棚上げしているだけでも普通の人より客観的だろう」)を出し合って、会議をさせるというアイデアが披露されていました。
理想論として一笑に付す前に、著者のこの発想力から学ぶことが多いと思います。他にも新鮮な物の見方がたくさん披露されています。
自由な発想ってこういうことを言うのでしょう。
多くの若い人に読んでほしい読んでほしい本です。
(新潮新書2013年700円税別)
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